京都の日々

50代半ばを過ぎて京都に移住。その京都での日々を綴ります。

大原三千院、宝泉院へ

今日は朝から雨が降っていますが、大原へ行ってみようと思いました。

私はこの梅雨時期の京都も好きなんです。
理由は二つ。
一つは、今はコロナの影響で年中どこも空いてはいるのですが、コロナ以前の京都では、この6月は比較的観光客も少ない時期ではありました。静かな京都が楽しめる時期なのです。
もう一つは、雨が降ると苔の緑がとても美しいのです。

そんなわけもあって、三千院の紫陽花にも期待して出かけました。

午前中、大原行きのバスはガラガラです。ですが、大原に着くと、駐車場にはそれなりに車が停まっていました。
まず三千院に向かいました。パラパラとではありますが、拝観する人が絶えない感じです。土曜日ということもあって、さすが三千院、人気はありますね。

さて、三千院です。客殿に入ると、ちょっと驚きました。
ここからは聚碧園という庭が眺められます。でもこれまでは、庭に面した縁側の一番良いところには、赤い毛氈が敷かれていて、お茶を頼んだ人がそこでいただくようになっていたと思うのです。
ですが今日は、その特別席が取り払われて、だれでも縁側に座ってのんびりとお庭が眺められるのです。

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お茶席になっていたところも開放されています

客殿内を見てみると、密を避けるのため、現在お茶席は閉鎖しているとの張り紙がありました。
こんなところにもコロナの影響があるんですね。お茶席を楽しみにしていた人や、お寺さんにとっては残念でしょうが、誰でも縁側に座れるので、不謹慎ながらラッキーかな、と感じてしまいました。
その縁側でしばらくお庭を眺めて過ごしました。

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聚碧園を通してみる客殿

続いて宸殿から有清園、往生極楽院へと進みます。ここはもうおなじみの庭です。期待通り、雨にしっとり濡れた苔が美しいです。どこから見ても絵になる風景です。

紫陽花園に上がってみると、色とりどりの紫陽花に囲まれます。まだ満開という感じでもなかったですが、時間差で開いていく紫陽花もあるのでしょう。まだまだ紫陽花の季節は続きます。

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三千院の紫陽花

次は宝泉院に行きました。
ここは額縁庭園で有名ですね。拝観料は800円と高めなのですが、庭園を眺めながらお抹茶とお菓子がいただけます。

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お抹茶とお菓子がいただけます

庭園の真ん中には五葉の松という松の巨木があります。樹齢700年だそうで、だいぶ傷んではいます。前回来たときは、松の木の治療中(?)で、治療した所に真っ白な何かが埋め込められていて痛々しかったのですが、今回はそこに着色を施したのでしょう、ちょっと見た感じでは治療跡は分かりにくくなっていました。

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五葉の松

それでも古木に変わりはなく、あちこちに支えが建てられています。いつかはこの木も寿命を迎えるのだろうな、そうしたらこの額縁庭園はどういう風景になるのかな、諸行無常だな、などと庭を眺めながら考えてしまいました。

この宝泉院は、額縁庭園以外にも魅力があります。
まずは、あちこちにさりげなく飾られている花です。何気ないのですが、そのセンスの良さにいつも感心します。
また、囲炉裏のある部屋もあって、額縁庭園が眺められる客殿以外にも、ゆっくりくつろげるところがあるのも魅力ですね。

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小さな庭が眺められる囲炉裏の部屋